某自動車メーカー 社員寮
技術と環境が共生する、次世代社員寮のプロトタイプ
- 建設地
- 福岡県京都郡苅田町
- 建物用途
- 共同住宅・日用品の販売を主たる目的とする店舗
- 構造規模
- 鉄骨造、木造枠組壁工法+鉄筋コンクリート
- 階数
- 5階
- 建築面積
- 5450.90㎡ / 1648.89坪
- 延床面積
- 19287.64(建物全体) ㎡ / 5834.51坪
- 業務内容
- 設計・監理
- 竣工
- 2025年7月
カーボンニュートラル時代を牽引する建築
本プロジェクトは、某大手自動車メーカーの社員寮建て替えに伴う設計・監理案件です。三菱地所ウッドビルド株式会社、株式会社フジタとの連携により、企業施設に求められる「合理性・耐久性」と、現代社会の命題である「環境配慮」を高い次元で融合させた次世代型社員寮のプロトタイプを提案しました。
「木造×RC造」混構造による合理性と快適性の追求
設計の核としたのは、国内最大級の木材使用量を誇る「木造+RC造」の混構造です。 上層4層を1時間耐火構造の木造、下層をRC造とすることで、耐震性・耐火性・施工の合理性を確保。木造ならではの軽量性と断熱性を活かしつつ、RC造の安定した構造性能を組み合わせることで、カーボンニュートラルへの貢献と高い居住性能を両立させました。
また、工場生産と現場施工の効率化を徹底し、品質の安定化と工期短縮を同時に達成。この先進的な取り組みが評価され、令和5年度「優良木造建築物等整備推進事業」にも採択されています。
コミュニティを育む「共用棟」と、プライバシーを守る「ドミトリー棟」
敷地内には、用途の異なる2棟を機能的に配置しました。
共用棟(鉄骨造): 建物の顔となるメインエントランスであり、入退管理機能やコンビニエンスストアを備えた生活の拠点です。将来的な用途変更にも柔軟に対応できる鉄骨造を採用し、社員同士の交流を促し、企業への帰属意識を育む場として設計しました。
ドミトリー棟(木造×RC造): 居住性を最優先したワンルームタイプの社員寮です。木造の課題とされる遮音性については、独自の仕様を工夫することでRC造マンションと同等の性能を追求。木の温もりを感じる豊かな断熱性能と、プライバシーを確保する静謐な室内環境を両立させています。
先進性と人間的尺度の融合
外観デザインは、グローバル企業の施設にふさわしい「先進性」を表現しつつ、木材の質感がもたらす「人間的な温かみ」を重ね合わせました。 無機質になりがちな大規模建築において、素材のコントラストを活かした意匠を施すことで、住まいとしての「居心地の良さ」を創出。機能性と情緒性が共存する、新しい企業文化の象徴となる佇まいを目指しました。
結びに
設計・施工を通じて合理性と品質を追求した本計画は、環境性能、構造技術、そして居住者が誇りを持てるデザインを統合したものです。これからの企業施設における、環境共生のあり方を示すモデルケースとなることを願っています。




